AERA

 

デキる人の人脈づくり

出会いから維持、活かし方まで

 

ビジネスマンにとって大きな武器となる人脈。

アナログありデジタルあり、パーティーに社内人脈。

デキる人たちはどう深め、広げているのだろうか。

 

 

「脱パーティー」で太人脈

 

 4年前に日本で初めて作家のためにエージェントを立ち上げたアップルシード・エージェンシーの鬼塚忠さんは、数年前まではこまめにパーティーや異業種交流会に参加し、名刺交換を繰り返してきた。だがいまは「それだけ価値のある人と、そうそう出会えるわけでもない」と「脱パーティー」。03年に出版した『考具』(加藤昌治著)が手がけた本で初めて10万部を突破、ベストセラーになったことがきっかけになった。

 

「信じてやってきたことが結果に表れたことが大きかった。パーティーに行くよりも、もっと作家さんと深い結びつきが必要だと思うようになったんですね」

 

 いま「一生付き合うつもり」で契約している作家は60人余り。作家の価値を上げるためにも、信頼関係を確かなものにー。

一番重視するのが「喜びや悲しみを共有できる人間関係」だ。ある作家を無断転載しているサイトが見つかって苦情を申し入れるとき、鬼塚さんは、作家と2人で出向いた。作家一人ひとりと苦楽を共にする。そこから生まれた太い人脈と考えるからだ。

 

「パーティーでたくさんの人に会うより、同じ釜の飯を食うということ。むやみに人に会っても信用力は生まれませんから」

 

今も3カ月で300枚近くの名刺を交換するが、出会いの量より質を重視するようになったことで、業績も上向き加減だ。1万部売れれば御の字、千冊に3冊してヒットが出ないと言われる出版界で、3年間でベストセラーが12冊。今年も『すごい会議』(大橋禅太郎著)を筆頭に、10万部を超えた作品が2冊、2万部超が3冊。3年前に鬼塚さんと出会い、以後『世界2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本』など、数々のベストセラーを出してきた和田裕美さんは言う。

 

「鬼塚さんは全然マメではないんですが(笑い)、普段の会話やメールで、すべて本物の人情と思いでぶつかってくる。本が売れると著者は売れ筋商品的な見方をされがちだけど、彼はいつでも作家を人間として見てくれる。だから、ついていこうと思えるんですね」