2005年(平成17年)1020

 

 

 

大和書房・アップルシードAG

 

 

大和書房は十月十八日、

今年六月に刊行し、

現在十二万部を発行する

『すごい会議』(大橋禅太郎著、本体一四〇〇円)

の韓国版を、英治出版の韓国法人・Eiji21で、

初版三〇〇〇部。中堅以下の出版社が

海外市場に進出するための手法として、

その成果に注目が集まる。

 

『すごい会議』韓国版のファンド総額は

四〇〇〇万ウォン(約四四〇万円)。

出資者とその比率は、

大和書房=50%、

Eiji2145%、

著者のエージェントである

アップルシード・エージェンシーが5%。

 

大和書房の南暁社長は

「海外から翻訳出版のオファーを受けて版権を売って終わりでなく、

自らその国での刊行に関わり、結果も含めて”体感”したいと以前から思っていた。

英治出版のブックファンドはそれを実現できる手法。

原田英治社長とは一年前から、いいタイトルがあれば取り組みたいと話していた」と説明。

 

『すごい会議』は、

韓国からは約一〇社のオファーがあったが、これを蹴って自ら刊行する手法をとった。

三社での共同出資については、本来なら当社の全額出資だろうが、

共同で持ち合う方法もあることを証明した

機会になる」と語った。

 

アップルシードの鬼塚忠社長も、

以前から原田氏のブックファンドに

共感していたことを表明。

「額は小さいが出資者に加わった。

将来的には米国、中国でも展開してほしい」とした。

 

Eiji21が今年、ブックファンドで刊行した韓国版書籍は六点。

一方で、断った企画もあるという。

同社の神澤享裕社長は

「本来は出資者の判断することだが、

今は出資者に確実にリターンできる本に絞りたい」

としたものの、

今回の『すごい会議』は

刊行前から自身満々。

「分岐点は一万部だが、間違いないと思う。

この時点で著者を韓国で招くなどして、

さらに広げたい」と語った。

 

「一回一回の成否で見ず、

いけるタイトルがあるときには

今後もブックファンドで」

と南社長は継続的に展開していく考え。

英治出版にとっては、今年一月に刊行した、

サンクチュアリ出版『夜回り先生』韓国版に続き、

アップルシード、

大和書房とヒット作の多い二社の応援を得て弾みがついた。

 

原田社長は

「ブックファンド自体での

当社の利副は薄いが、取り扱い点数の増加や、

こうしたヒット作に出資者としても

加わらせていただくことで補っていけると思う」

と話している。