著者が語る

 

アップルシード・エージェンシー代表

鬼塚忠氏

 

1965年生まれ。

大学在籍中から世界放浪の旅を始め27歳までに40ヵ国を巡る。海外版権エージェント会社を経て0110月アップルシード・エージェンシーを設立し代表就任。

 

二〇〇一年十月、東京・六本木に日本でも数少ない作家のエージェント会社「アップルシード・エージェンシー」を設立しました。エージェントといえば、スポーツの分野で近年話題になることが多いのですが、出版界でも欧米では歴史的に「作家のエージェント」が大きな力をもち、作家の著作権や出版企画を国内外にむけてマネジメントしています。

 

将来性のある新人作家を探し出し、契約を結び、出版社への橋渡し役となる「作家のエージェント」を日本でもビジネスとして根付かせ、出版界をエキサイティングで活気あふれる状態にしたいと思ってこの仕事を始めました。

三年間でプロデュースした作品は百六十作、そのうち十万部超が四作、五万部超が八作と、ベストセラーを十二作も送り出すことができました。

重版率もあるビジネス系出版社では約八割、「驚異的な打率」と担当編集者から言われました。

 

企画からパブリシティー・販売戦略まで、アイデアを提供することで、作家の書いた作品に「付加価値」をつけて出版にこぎつけます。出版されてはじめて印税の一部が収入になるエージェントという仕事は、作家と運命共同体だと思っています。

 

作品は、出版だけでなく、メディアミックスでも展開しており、三年間で一作テレビ化、五作映画化、二作漫画化されました。

昨年、草g剛さん主演でテレビ化された「海峡を渡るバイオリン」は文化庁芸術祭優秀賞を受賞しましたが、この作品の権利もテレビ化権、漫画化権、ラジオ化権をそれぞれ別のメディアに分けて買ってもらっています。

 

作家にその才能を発揮してもらい、安定して売れるようにプロデュースするのが「作家のエージェント」です。出版社のいわれるままに書き続け、本当に書きたいことを書けないまま才能を食いつぶされる作家をださないためにも、私たちがやるべき仕事は、まだはじまったばかりです。